
IRT分析ソフトEasyEstimationによる全国学力・学習状況調査の検証と経年比較
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全国学力・学習状況調査の学力スコアは、経年比較できない設計になっている。これまで批判されてきた問題である。この問題を実用的に解決するため、本書では、IRT分析ソフトEasyEstimationを活用し、全国学力・学習状況調査の学力スコアを便宜的かつ高い精度で経年比較するシステムを開発し解説している。経年比較の前提となる仮説「全国の同一学年100万人の学力は数年では変化しない」を本書では様々なアプローチで検証している。この検証過程で、全国学力・学習状況調査の精度(信頼性)が問題として浮上し、複数の視点からの検証が続く。検証の結果、問題数が減少した平成31年度と令和3年度テストの信頼性が低く、改善の必要ありと問題提起している。また仮説についての検証の結果、この仮説を棄却する証拠は見いだせず、逆にそれを支持する証拠が複数提示される。最終的に、ある小学校の全国学力・学習状況調査の学力スコアが経年変化で可視化され、その小学校の学力向上のエビデンスを提示している。
本書は、科学研究費補助事業・基盤研究Bの支援を受け、チーム「子ども教育データサイエンスDS-EFA」で実施してきた研究成果の一部である。
DS-EFAチームは、本書で紹介する経年比較システムに加え、いっそう簡便な経年比較システム、全国学力・学習状況調査「平均ゾーンシステム」を開発し、ウェブアプリとして無料公開している。
DS-EFAチームがめざすのは、教育現場でのデータサイエンスの普及であり、複数のエビデンスにもとづく効果的な教育実践の提案であり、学力と非認知能力の効果的育成による子どものウェルビーイングの向上である。
附録として次の既刊論文の第2版を所収。
附録1:全国学力・学習状況調査の平均正答率をどう受けとめるべきか?―「生きられた数値」による<子ども教育データサイエンス>の構想―
附録2:全国学力・学習状況調査を有効活用する「平均ゾーンシステム」の開発―Z検定と効果量の可視化―
附録1は「全国同一学年の学力は数年ではほぼ変化しない」という仮説を別のアプローチで実証している。
附録2は「平均ゾーンシステム」の理論背景と活用例を解説している。
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